通りがかった竹薮が、出会った頃を思い出させた。繋いだ手が頑なになっていくのを察知して、馬超は落葉の上に趙雲を押し倒した。何度目かわからない絶頂を迎え、中に情欲の種子を注ぐと背後から趙雲を抱き竦めた。鼻先で長い黒髪を捲る。美しい武人だ。初めて会った時と何も変わらない。汚しても汚しても損なわれず、反対に輝きを増していく。
「も…許、て…」
横向きに崩れ落ちてしまった趙雲が息も絶え絶えに呟いた。
「…ああ、すまん」
一緒に横になった馬超は、膝を抱えるように丸まってしまった趙雲の腰に手をやり、内壁に肉棒を擦り付けた。
「っひ」
「まだ、途中だったな」
挿れたまま上体を起こし、腰を掴んで下から激しく打ちつけた。結合部からずちゅ、と大量の精液の混じる音がした。
「あっ…!あ、あん、あう…」
馬超は動きを緩慢なものに変えると、いたぶるように趙雲の局所を責め立てた。深く穿たれ、趙雲の目から涙が溢れ出す。
「ああッ!」
馬超に散々嬲られた乳首を摘まれて趙雲は達した。


日が沈み帰路に就く。繋いだ手から強張りは消え失せ、相手の温もりだけが伝わってきた。馬超の肩に趙雲がもたれかかる。その表情は未だ情交の跡を残していた。

(掩蔽)